14日、警察庁の発表によると、万引きの疑いで逮捕・書類送検された65歳以上の高齢者が、2009年は2万7019人に及び、19年連続で前年を上回り、過去最多となったといいます。
これは、1990年の約7.4倍に増えており、この間の高齢者人口の伸び率(2倍弱)を大きく上回っていいます。
警視庁が別に実施した調査では、万引き容疑の高齢者の4人に1人が「孤独」を動機に挙げており、相当数が、誰かとかかわりを持ちたくて低額商品の盗みに及んでいる可能性がうかがえるといいます。
スーパーや量販店で万引きをするケースが圧倒的に多く、近年、警備員が高齢者の万引きを発見する回数が増えているといいます。
しかも、年金暮らしで食事に困った上での犯行と思いきや、普通に買い物をした上で、おにぎりやパンなど総額500円以下の数点を万引きする高齢者が多いのです。
こうした高齢者が万引きをする背景には、所得の二極分化で、低所得層の高齢者の負担が大きくなっている場合、もうひとつに、高齢者の孤立化があると見られます。
定年退職で収入がなくなるなどの経済的な問題でやむなく万引きをする高齢者もおりますが、時間とお金に余裕のある高齢者の万引きもあるのです。
警察庁によると、万引き容疑で摘発された高齢者は、1990年の3675人から増え続け、1999年に1万人を突破し、2004年には2万人を超えました。
2009年の万引き容疑者全体に占める高齢者の割合は26%で、1990年当時の5倍近くになっています。
刑法犯全体で09年に逮捕・書類送検された高齢者は4万8102人で、総数に占める割合は14%。
こちらも年々増えてはいますが、万引きの増加率には及びません。
警視庁は昨年、万引きの容疑者に聞き取り調査した結果では、複数回答の動機は、少年少女は「ゲーム感覚」(27%)、「単に欲しかった」(23%)などが目立ちますが、高齢者は「孤独」が24%と最も多く、「所持金がない」(20%)が次いでいます。
高齢者の9割は友人が「いない」「少ない」と答え、3人に1人は過去にも万引きの犯歴があったといいます。
警察庁は、高齢者に積極的に声をかけて孤独感を和らげることが全体の犯罪抑止にも効果的とみており、ボランティア団体などとの連携を強める考えです。
万引きをする高齢者は、居場所を失い、自己確認のためスリルを求めています。家族や地域が高齢者を孤立させないことが大事なのです。
万引きの疑いで逮捕・書類送検された65歳以上の高齢者が、2009年は2万7019人に及び、19年連続で前年を上回り、過去最多となった。…
10月 15th, 2010